ペルーはコーヒー生産において非常に立地条件がよい国となっています。
- 標高が高い土地に恵まれている
- 気候変動によって気温が上がったとしても対処可能
現在のペルーはインフラ整備が不十分なため、コーヒーを生産の妨げも多いがコーヒー栽培に適した土地のため、政策次第では世界的に有名になる可能性も高い。
ペルーのインフラ整備が不十分というのは、精製所が農園から非常に遠いためコーヒーチェリーの収穫から生産処理されるまでの時間が長くかかるため、品質の劣化や効率の悪さなどがある。
ペルーの国土は主に下記の3エリアに分かれています。
- コスタ(沿岸部で砂漠地域)
- シエラ(アンデス山脈の高地)
- セルバ(アマゾン川流域)
ペルーの気候は熱帯であり標高が高い地域も多くコーヒー生産には適しているので高品質なコーヒーも数多く生産されるようになってきています。
カハマルカ(Cajamarca)
カハマルカ(Cajamarca)は州都にちなんで名付けられたペルー北部の州で、アンデス山脈の最北端に広がっているコーヒー生産に適した地域です。
カハマルカの特徴
- 赤道付近
- 気候が良い
- 土壌が良い
この地域の生産者はほとんどが小規模農家ですが生産者組合に属しているしっかりとした組織になっています。
- 標高:900m~2050m
- 収穫時期:3月〜9月
センフロカフェ
センフェロカフェとはカハマルカ生産者組合の事で、様々な支援を行っている。
サンセロカフェの特徴
- 地域開発
- カフェ運営
- 資金の貸付
- 珈琲焙煎の普及
- 技術支援・指導
- 1900以上の農家が加入
珍しいのは焙煎を行ったりカフェ運営をしているところで、参加農家数が多いのが特徴。
カハマルカの生産品種
- ブルボン
- ティピカ
- カトゥーラ
- パチェ
- ムンド・ノーボ
- カトゥアイ
- カティモール
フニン(Junín)
ペルーのコーヒーの2割以上を生産しているフニン地域。
フニンの特徴
- 熱帯雨林に囲まれている
- ゲリラ活動が行われていた
- 内戦によりコーヒーの木の手入れができず、病気が広まった
フニン地域一帯は1980年代〜1990年代のゲリラ活動によって深刻な被害を受けてしまいました。
生産が長期間に渡り行えなかったせいで木は病気になってしまい、そのままでは生産ができないため1990年以降にゼロからの再スタートとなった。
- 標高:1400m〜1900m
- 収穫時期:3月〜9月
フニンの生産品種
- ブルボン
- ティピカ
- カトゥーラ
- パチェ
- ムンド・ノーボ
- カトゥアイ
- カティモール
クスコ
ペルー南部に位置する地域で、観光に力を入れている地域でもあります。
世界的に大人気の世界遺産『マチュピチュ』へ行くために通る場所で、クスコも魅力のある都市のため多くの人が訪れる。
コーヒーの大半は大規模農園ではなく、小規模農家が生産しており全体の生産量は多くはない。
また、クスコではコーヒー以上に栽培される人気作物コカがある。
他国では違法とされるコカですが、ペルーでは合法とされ 日常的にコカ茶として飲まれている。
- 標高:1200m~1900m
- 収穫時期:3月~9月
クスコの生産品種
- ブルボン
- ティピカ
- カトゥーラ
- パチェ
- ムンド・ノーボ
- カトゥアイ
- カティモール
サン・マルティン(San Martín)
サン・マルティン(San Martín)とはアンデス山脈の東側にある地域の事です。
サンマルティンの特徴
サン・マルティン地域では多くの農家が5〜10ヘクタール程度の農地でコーヒー栽培を行っている。
サンマルティンはコカ生産の主要地域でしたが、現在では農業協同組合が農業の多角化を勧めており様々な農作物を栽培しています。
サン・マルティンの主な農作物
- コーヒー
- カカオ
- はちみつ
サン・マルティン コーヒー生産概要
- 標高:1100m〜2000m
- 収穫時期:3月〜9月
サン・マルティン生産品種
- ブルボン
- ティピカ
- カトゥーラ
- パチェ
- ムンド・ノーボ
- カトゥアイ
- カティモール
ペルーの主な生産地域まとめ
まだインフラ設備が不十分でコーヒー生産が活発というわけではありませんがペルーのコーヒーは質の多いものも多く、今後に期待が持てる地域なのは間違いありません。
また、クスコなどの観光地ではカフェのレベルも高く高品質なコーヒーを味合うことができます。
マチュピチュ観光の際は是非ペルー産のコーヒーとコカ茶を味わってみてください。
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