インド産のコーヒーの歴史

日本ではあまり見かけないインド産のコーヒーの歴史について解説します。

目次

インドコーヒーの歴史

インドコーヒーの始まり

1690年代後半、イスラム教徒のインド人ババ・ブダンがイエメン地方イスラム教寺院からコーヒーの種子を持ち出したのが始まりとされる。

コーヒーの種子は国外への持ち出しが厳しく規制されていたがババ・ブダンは種子を衣類に隠し、数粒持ち出すことに成功した。持ち出した種子を現在のカルナータカ州チクマガルール地域に栽培し、コーヒーが繁殖。コーヒーの木は原木となり、南インドは代表的なコーヒーの産地となり彼の名を取り「ババブダンギリ」と呼ばれている。

コーヒー農園への打撃

1970年代、南インドのコーヒー農園は繁栄していたが下記の理由からコーヒー産業は大きな影響を受けることとなった。

  • 紅茶の需要が大幅に上昇
  • サビ病によりコーヒーの木が壊滅
  • 多くの農家が紅茶栽培に移行

現在まで続くインドの紅茶人気に加え、サビ病の流行によりコーヒー農家は大きな打撃を受けた。

コーヒーから紅茶に乗り換える農家も多かったが、サビ病に強い品種が開発されコーヒー文化も残りました。

インドコーヒー委員会の設立によるコーヒー産業の拡大

1942年にはインド政府によって「インドコーヒー委員会」が設立された。

政府手動により生産量は大幅に伸び1990年代には30%も増大。流通や販売の規制も緩和されインド国内のコーヒー市場は急成長することとなった。

インドでは紅茶が主流でも人工が多いためコーヒーの消費量も多い

インドでは紅茶が主要な飲料のため紅茶と比較するとコーヒー消費量は少ないものの、それでも全体の人口が圧倒的に多いため消費量は多い。

一人あたりの年間消費量は100gでも国全体の消費量は年間で200万袋以上と人口の多い国ならではの消費量だ。

インドではロブスタ種が主流

インドでは500万袋ものコーヒーを生産しているが大半はロブスタ種と言われる低価格の品種。

コーヒーの品種は数多くあるが基本は三大品種でもある「アラビカ種」「ロブスタ種」がメインであり、この2種だけで世界全体のコーヒー生産量の99%以上を占める。

コーヒーの品種については下記の記事で詳しく解説しています。

インドで多く栽培されているロブスタ種は一般的に「安い低品質な豆」とされており、インスタントコーヒーなどで多く使用されている。

しかし、インドは下記の条件からロブスタ種の生産に適している。

  • 栽培地が低地
  • 気温が高い
  • サビ病に強い

ロブスタ種は低価格ではあるもののインドでは丁寧な栽培や手入れにより最高品質のロブスタ種という評価を受けており、安価で品質がそこそこ高いということでエスプレッソ用豆としてヨーロッパで好まれている。

インド独自の生産処理「モンスーンプロセス」

インド産コーヒーには「モンスーン マラバール」と呼ばれる銘柄があります。

モンスーン マラバールはインド独自の生産処理「モンスーン プロセス」で湿気を多分に含ませて発酵させるという独特の香りのあるコーヒーです。

モンスーン処理は英国植民地時代にヨーロッパへコーヒーを輸出する際に、船の高温多湿により偶然できあがったもので輸出環境が改善した現在でもモンスーンにさらされた環境を再現した「モンスーンコーヒー」として生産されている。

モンスーン処理の方法や特徴は下記の生産方法の記事をご覧ください。

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