コーヒーの発祥の地として世界的に有名なエチオピア
そんなエチオピア珈琲豆の特徴について詳しく解説します。
エチオピアとコーヒー文化
コーヒーの国として知られるエチオピアはコーヒー文化が根付き、国民から深く愛されています。
エチオピアという国についてとコーヒーについての特徴をご紹介します。
コーヒー発祥の地 エチオピア 概要
- 正式名称:エチオピア連邦民主共和国
- 首都:アディスアベバ
- 面積:約109万7000km
- 人口:約1億922万人
- 言語:アムハラ語、オロモ語、英語等
- コーヒー生産量:471,247トン
エチオピアは国土の大部分が山岳地帯で野生に自生しているコーヒーの木から採取される事も多いんです。
別記事にてエチオピアのコーヒー史について詳しくまとめてあります。
エチオピアの主要産地
エチオピアの主要産地は以下の3つ
- カファ地方
- 南部のシダモ地方
- 中東部のハラー地方
中でも有名な産地はコーヒーの名前の由来にもなったと言われるカファ地方です。
エチオピアは輸出量も多いがコーヒー消費量も多い
エチオピアの人は1日3杯以上はコーヒーを飲むそうです。
その数なんと生産量の3~4割が国内消費!
輸出も消費もコーヒー大国と言った感じですね。
人口の20%がコーヒー産業に携わっている
なんと5人に1人はコーヒー産業に携わっているというほど。
輸出品目も国内最大で輸出しているモノの約40%が珈琲豆になります。
セレモニー カリオモン
カリオモンとはエチオピアで行われているコーヒーセレモニーの事。
人をもてなし、珈琲豆を生豆から焙煎するところからスタートし、工程ごとに香りを客に確認してもらいつつコーヒーを淹れるという伝統行事も行われています。
Kariomonの意味
kari:コーヒーの木の葉っぱ
omon:一緒
『モカ』はイエメンとエチオピア由来
エチオピアの酸味とスパイシーな香りが特徴の珈琲豆は『モカ』として世界中に輸出されています。
モカとは?
モカの名前の由来はイエメンの港の名前『mocha』で、イエメン産のコーヒーがモカと呼ばれています。
しかし、エチオピア産の豆も同じ港から出荷されていたためエチオピア産の豆も同様に「モカ」と呼ばれるようになりました。
その後、より詳しく分けるためにモカの中でも細かく分類されるようになりました。
モカの種類
モカの種類は以下の産地ごとにに分けられます
イエメン産 | モカ・マタリ |
エチオピア産 | モカ・ハラー/モカ・シダモ |
ジャワ諸島産 | モカ・ジャバ |
有名なのは「モカ・シダモ」「モカ・ジャバ」あたりですね。
モカのイメージ
あくまでも産地のブランド名なので豆の品種などによっても異なりますが、一般的なモカのイメージは以下の通り。
- 酸味が強い
- 香りが強い
- クリアで雑味が少ない
エチオピアやイエメンの香り高い特徴的な豆の印象が強く日本では『モカ』というと酸味があり香り高いというイメージがついていますね。
カフェモカとは
ちなみにスターバックスなどでもよく飲まれている『カフェモカ』はこのモカとは何の関係もありません。
- エスプレッソ
- チョコレートシロップ
- スチームミルク
これらを混ぜたアレンジコーヒーです。
モカと名前がついているから誤解しがちですが、コーヒー豆の「モカ」と「カフェモカ」は別物だと認識しておきましょう。
主な栽培品種と生産処理方法
エチオピアのコーヒーは在来種がメインで生産方法は基本となるウォッシュトとナチュラルの2種類が主流となっています。
エチオピアのコーヒーの品種
在来種が多いのが特徴
- ティピカ
- 在来種
品種については下記の記事で詳しく解説しています。
生産処理
主なコーヒーの生産処理方法は以下の2種類
- ウォッシュト
- ナチュラル
エチオピアのウォッシュトのコーヒーもとても美味しいですが、個人的にはナチュラルの他にはない圧倒的な個性が大好きです。
ウォッシングステーション
エチオピア生産者の多くは小規模事業者のため処理はウォッシングステーションで行うのが主流となっています。
エチオピアの平均農地面積は2ha
ウォッシングステーションでの処理の流れ
- 採れたままのコーヒーチェリーを収集
- 赤い実を選別
- 果肉を除去
- 豆についた粘液を除去
- 水につけて発行
- 水で洗う
- 乾燥
詳しい生産処理、精製方法に関しては精製方法の違いをご覧ください。
エチオピア産コーヒーに多い特徴
- フローラル
- フルーティー
- やわらかく爽やかな酸味
- 多彩な香り
- 独特な個性
エチオピアは世界のコーヒー生産国の中でもトップクラスに魅力的な国
独特で印象深いコーヒーに魅了されるコーヒーファンは多いです。
アラビカ種の品種の種類の豊富さやフローラル、フルーティーといった個性的な香りはエチオピアにしか存在しない豆も数多く存在する。
エチオピアはゲイシャコーヒー発祥の地?
コーヒーの高級品種とされるゲイシャコーヒー
ゲイシャ種はエチオピアのカファ地方のアビシニアの在来品種ととされています。
パナマのボケテ地区にてゲイシャがエスメラルダ農園にて栽培。
そこでゲイシャ種の風味豊かな味が発見され、2004年のベスト・オブパナマで優勝。
一躍『パナマ ゲイシャ』が世界的に有名に。
現在ではパナマだけでなくコスタリカやコロンビアといった中南米を中心に世界中で栽培されています。
エチオピア原産ではあるものの味を見出したパナマのエスメラルダ農園の功労もありゲイシャはパナマというイメージが根強い印象ですね。
エチオピアの生産地域
エチオピアには有名な生産地域が多数存在します。
シダモやイルガチェフェは特に有名で効いたことがある人も多いんじゃないでしょうか?
エチオピアのコーヒー産地の特徴は別記事にまとめました。
エチオピアの生産システム
生産方法は主に3つ
- フォレストコーヒー
- ガーデンコーヒー
- プランテーションコーヒー
フォレスト・コーヒー
フォレストコーヒーの大部分は南西部に自生している自然の木から収穫したもの。
コーヒーの木だけではなく、何種類かの天然陰性植物が入り混じっておりコーヒー収穫専用のコーヒーの木に比べて生産性が低いのが特徴。
ガーデンコーヒー
小規模農家にて収穫されるコーヒー
コーヒー専用に栽培しているもので肥料や刈り込みなどを行い手入れが行われている。
ガーデンコーヒーがエチオピア産の大部分を締める。
プランテーションコーヒー
大規模農場で栽培されているコーヒー。
国有のプランテーションも多く、刈り込みを行ったり根覆いや肥料を与えるといった効率的に生産する方法が採用されている。
エチオピアのコーヒーまとめ
エチオピアのコーヒー文化から各種地域の特徴をご紹介しました。
- エチオピアとコーヒー文化
- 主な栽培品種と生産処理方法
- エチオピアの生産システム
- エチオピアのコーヒーまとめ
コーヒーを語る上で欠かせないエチオピア、コーヒーだけでなく国としての魅力も高いので機会があれば是非訪れてみてくださいね!
コメント